西ノ内紙と湊紙 (茶室腰張用の和紙)

2022年が始まりました。本年も色々な商品情報を発信していきたいと思います。何卒宜しくお願い申し上げます。本年最初の商品は「西の内紙」と「湊紙 (港紙)」です。昨年あたりから茶室用という事で「西の内紙」と「湊紙」のご注文を良く頂いております。西の内紙は現在で言えば茨木県常陸大宮市の旧山方町域(西の内地方)で漉かれていたのが名前の由来です。原料は楮で江戸時代は水戸藩第一の特産物となり、強靭で保存性に優れた性質から大福帳として用いられたそうです。弊社の「西の内」紙は施工性も考慮し楮70%上質パルプ30%の材料を手漉で製造しております。一方「湊紙」は現在で言えば大阪府堺市、江戸時代では和泉(いずみ)国、酒井の湊村で漉かれていた漉き返しの比較的低級品の和紙が由来です。良く使われる色は濃紺、他にも濃鼠、銀鼠、草色などがあります。茶室の貼り方には1段貼り、1段半貼り、2段貼りと種類があり亭主側を1段貼り、客側を1台貼りか1段半貼りにします。客側を1段半貼りにするのはお客様の着物のタイコが擦れないようにという配慮があるそうです。本格的なお茶室の場合は砂壁の為、施工は「ふのり」を使って壁張りします。そうそう機会はありませんが、2畳の小間茶室で落ち着いてお茶を頂き心を安らかにするのも良さそうですね。

  

 

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