柿渋について

本日、お客様より「一閑張り」のワークショップを行うという事で柿渋300㏄のご注文を30袋頂きました。「一閑張り」について調べてみると、泉王子家様のHPに「一閑張りとは和紙を張り重ねて、柿渋や漆で仕上げた、生活道具です。1620年代に中国大陸から渡来した、飛来一閑(ひらいいっかん)が考案しました。中国の漆技術を基礎にして、日本の良質な和紙を原料に編み出した技法です。構造としては、和紙を張り重ねて制作し、強度が高く軽いという特徴を持ちます。400年の伝統を守り、京都の工房にて技術を継承しています。」とありました。柿渋がこのような江戸時代から伝わる技法に使用されている事を学び感銘致しました。 話は変わって表具に於ける柿渋ですが、渋柿には多くのタンニンが含まれており、これが紙などの繊維質に吸収され、不溶性物質に変化することによって、塗布されたものに耐水と防腐の作用が生まれます。柿渋と表具のかかわりにおいては、主に仮張や渋型紙(例:伊勢型紙)に使用します。柿渋を塗布した繊維は空気は通すが水は通さないという不思議な性質を得、しかも柿渋が防腐の用を果たします。従って、濡れたものが張り付いて乾燥させる仮張にはうってつけのものであります。柿渋を塗って作った和紙を渋紙といいます。強度があり、耐水性もあるので包装紙や敷物、雨よけの衣類などにも使われてきました。他には、水気を使う金細工の型紙、逆に水気をよせない保存用とする掛物や和額の箱(畳箱・桐箱)等に塗布したり、昨今では柿渋紙を和風仕立ての壁紙として使うこともあります。弊社では業務用  柿渋2000㏄、小袋の300㏄、必要な分だけ作ることが出来る粉末状の柿渋、柿渋と使った和紙としては渋紙、帙紙等を販売しております。日本では遠い昔から使われてきた天然素材の柿渋を使ったモノづくり素晴らしいですね。

 

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